9月8日、私はその夜、寺田氏から預かった750ドル(約10万円)をFXで増やそうと躍起になっていた(ウソ)。
「大丈夫、シミュレーションでは、あんなにうまくいっていたのだ」私は自分に言い聞かせ、23時過ぎ、初めての取引を始めた。
まずは10ドル…勝った!やはり、簡単だ。
それでは100ドルで、一気に行こうじゃないか!
自分の思惑と逆にふれる、やばい、早く損切りだ。
やばい、100ドル取り戻さないと…。
こうして、私は1時間のうちに、寺田氏から預かった750ドル、すべて溶かしてしまったのだ…。
そして、翌日の9月9日、私は上野明美からの電話を無視した。
私が電話に出ないものだから、上野は寺田氏にすがるしか他に道がなかった…。
【以下録音内容を抜粋・加筆・訂正等】
「よかった電話に出てくれて」と心底ほっとした表情の上野。「高田さんさ、FXに使っちゃんだと思うよ」
「FX?」演技派がここにもいた、もちろん、寺田氏は知ってのこと。
「FXで3倍になるから、水曜日にお金を払えるって、昨日Cさん言ってたよ。で、今朝、高田のおばあちゃんに電話したら、寺田さんのお金はなくなっちゃたって、そう言ってたよ」
私は居留守を使い、これを高田のばあさんに読み上げさせた。
「え?どういうことですか?」と知らないふりをする寺田氏。
「Cさんが、昨日ね、FXで増やすから。それを3倍に増やして、それを貸すからって。そう言ってたんだけど、今朝、電話しても出ないんだよね。それで家に電話したら、いるんだけど、いないって言われて」
「え~」ウソの驚きを隠せない寺田氏。
「だって、FXなんて難しいよ」
ちょっとかじったことがあるくらいが、知ったかのネズミにとってはちょうど得意分野だ。
「10億分のうち、私は50万くらいはなんとかしたいと思って、年金を担保にして、昨日、牧師先生に借りてきたの、30万」
いや~、貸しちゃったのか牧師先生。一度目は許そう。でも、二度までも貸すとなると、あんたも同罪だよ。
もう自分の金はない上野。
なんとかして、あと20万、誰かから引っ張りたい。
「でも、これは余分のもので、私がもらう分の他なの。他だから…」
上野の取り分は約2億5千万。だから、今集めている手続き料は、余ったいる分を清算するためのもの。
年金を担保にして、通帳とハンコを牧師に預けている。
私には他に不動産がある、それを担保にするから、寺田さんどう?という話。
「半分やったっていいよ、これが10億の分が終わらなければ、どうにも進まないんだから」
最大限の妥協案を示す上野。
「でも、本当は7対3で、3000万くらいにはしたいけど」
オメーは、そうこなくちゃ、強欲の塊だよ。
話が長い!
不動産を担保にするから、金を貸してくれって話ですよ、寺田さん。早く貸してあげて。
「大きい金額を貸すのでしたら」いよいよノリ気になってきた寺田氏。「100とかになると、24日とか25くらいなら、用意できますね」いいね寺田氏。
「えっ、あそう」もちろん、上野は大きい金額が欲しい、でも、今は金額の問題ではない。今はスピードを求められているのだ。24日の100万ではなく、今週中の10万が欲しいのだ。
そんな上野はすばやくネズミ算でそろばんをはじく「100でも、いんだよ。そしたら、1億でしょ。5000万5000万で分けてもいいの」
「私もいくら送ったのか、覚えてない。でも、それはきちんと書いてあるからいいんだけど、7億くらいになっていると思うんだよね」
さすがに取り分の話だよな、出したお金ではなく、7億分の手続き料を出した、という話だと思われる。
1000万につき手続き料が12万円。
7億だと…ざっと、840万…出している可能性はあるな。
「1億くらいはみんなに返して…」これまたさらりと言うけど、あんたみんなから1億くらいは引っ張ったってことだよ!この詐欺師!
「娘に話してお金を出してもらおうかな、って思ったけど、お母さん、まだやってるの?ってなるのがね」普通の感覚の娘さんです、はい。
「100万出せば、娘だって1億入ってくるんだからさ(もったいない)」
「あれ、娘さんて人材派遣やってるって言ってましたよね」
「そうそう、人材派遣。ちゃんと会社も持ってるし、会社も買ったん。会社も買って、自宅も買って、車はレクサスを持っているし、ホンダの700万くらいの車も持ってるしさ」
寺田氏は言葉巧みに上野から情報を聞き出した。「人材派遣って、うちの会社の方に出せないのかな?なんていう会社さんですか?」いやはや、一番の成長株だよ、あなたは。
「あサンズ」
おそらく「あサンズ」ではなく「サンズ」。
「私も昔、派遣をさ、内緒でプラストでやってたんで、外人さんを10人くらい送ってたんだよ」
おそらく派遣業の免許なしに人を送り込んでいた「闇派遣」のことを言っていると思われる。今はそうとう厳しいけど、昔はよくあった。
「今、いっぱい人余ってるから、どういう人が欲しい?」寺田氏のウソ話に乗ってくるネズミのいい上野。
「設計の施工とか、ちょっと動ける若い子とかいれば。まぁ、外人でも大丈夫なんですけど」設計の施工って何?アドリブ力がないな、落第だ。
「外人さんなんか、農家でいっぱい余ってるよ」余ってるんじゃなくて、特定技能の実習生は農業に携わったら、それ以外の仕事をしちゃいけないの、そういう制度なの。
「派遣はさ、私、セブンイレブンで買い物してる子だって捕まえちゃうもん。プラストさんがさ、次の日に10人、人が欲しいって言われてさ、私用意したもん」
これは大げさでなく、本当だと思う。上野明美の行動力は、ドン引きするくらいあると私には痛いほどわかっている。
「娘さんは、まだ、上野さんですか?」
「いや、城田(仮名)」簡単に言うんかい!?
それにしても、このブログ、登場人物に田んぼばかり出て来るなぁ。
「たいよう」という会社も持ってる。
株式会社TAIYO…sunsと同じ住所地にある会社。
太陽化成、TAIYO、suns…星ばあは、夜の月よりも太陽が好きらしい。
おっと、仮名にするのを忘れてた。
上野さんていうのは、基本的に仕事が好きなんだね。
寺田氏のウソの話に熱心に答えている。
「本当は、私が派遣の仕事をすれば、それが一番いいんだけどね」
確かに、あと20歳若ければ、うちの社員になってもらって、バリバリ働いてもらいたい上野の行動力だ。
静岡まで金を借りに行った話。
寺田氏も知っている。
私ももう何回か聞かされている。
同じ話を聞かされるのは、本当に苦痛である。
静岡県裾野市 上の娘の旦那の実家。戸籍謄本をとって、住所を調べて行った。旦那のお母さんが200万貸してくれた。
横浜 下の娘の旦那の実家。70万借りた。
「でも、もう疲れたよ」と急にしぼんでいく上野。そうだね、ここまでよく頑張った。もう、終わりにしよう。
もう近所から娘の旦那の親にまで、そういう人たちから借りまくったから、もう借りる宛はない。
「会社の通帳とかあれば、そのお金をまわせるけど…」それってダメでしょ?業務上横領?
「会社のお金があれば、100万200万くらいは回せるよ、今までそれでやってきたんだから」いやいや、それで消費税とか滞納してたんちゃうん?
「これで最後だから」という上野の言葉を信じて、旦那は黙認している。こいつも同罪だ。
旦那の車、ハイエースタイプのキャンピングカーを売ってもらって、その金を田端に上納した。
月光電器の社長は、上野の旦那だけれど、実質的に経営しているのは、上野の娘夫婦。
上野の娘はよくできた人間のようで、ことあるごとに父親に「お母さんはどう?もうやってないでしょ?」と確認をしているようだ。
バカな旦那は、話をはぐらかしたり、やってないみたいだよ、などとウソをついて、娘に納得してもらっている。
とんでもない、上野明美さんは今でもやってます。現在進行形ですよ!
上野の旦那もK町の自宅兼工場で仕事をするつもりも、そこに住むつもりもない。
だから、100万くらいなら、家屋敷を売れば、なんとでもなる、と上野は言いたい。
「田端さんはなんて言ってるんですか?」
こちらとしては、田端が寺田氏に興味があるのかどうか、警戒しているのかどうか、それらの情報が知りたい。
上野としては、目先のお金が欲しいだけで、寺田氏がどうのこうのという話は田端にしていないようだ。
田端に寺田氏を合わせたところで、そこで難癖でもつけられたら、上野としてもたまったものじゃない。
だから、すべて自分の責任、自分の範疇で物事を進めたいのだ。
「田端さんに高田さんがFXでお金がなくなっちゃった、って話をしたの。そしたら、FXなんてバカだとか」
誰がバカだ、このやろう。たかが、10万溶かしただけじゃないか!
「FXは難しいからね。うちの旦那だって、昔、FXのプログラムを、1000万くらいかけて作って…」この話何回目?
今までは、会社の売り上げを担保に金を借りていた。
以前から、やっていることはたいして変わらなかったんだな。
「ここに今、住んでるん」
旦那と二人で住んでいる。
部屋数は…10だってよ、金持ちは違うよな~。
「サウナもあるし、でも、これもどうにかしちゃいたいけど」
立派な成金御殿だ。
でも、高すぎて、そう簡単には売れないでしょ。
また、1億の配分の話を始める上野明美。
「5000万じゃなくて本当はもっと欲しいよ」
もう、本音はそこでしょ、金銭欲の権化だよ、あんたは、敬服する。
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