2025年9月24日 ネズミを巡る冒険4 高崎の組合

本日、我々の最終目的地。

高崎市片岡町の組合。


私はかつて上野明美から、田嶋光子はここで仕事をしている、と聞かされた。

かつてよくあった海外から研修生を連れてきて、各企業にあっせんする仕事だ。

いわゆるブローカーってやつだ。

前橋から高崎の市街地を抜け、川を渡ったその先に、それは…なかったのだ。

そこにあるはずの建物がなかったのだ…。

組合の跡地は駐車場になっており、車が1台停まっているだけだった。


目的地にたどり着いた。

しかし、目的の建物はなかった。

我々3人は、しばし、その場に立ちつくしてしまった。


いや、めげていても仕方ない。

近所の人に聞き込みだ。

私は、組合があった2軒隣の元電器屋に声をかけた。



対応してくれた老婆は、組合のことはよく知らないと言った。

「あまり、近所づきあいしなかったからね。でも、ときどき、中でなにかをしている女の人はいましたよ、えぇ」

「その人は、田嶋さんという名前ではないですか?」

「いや、名前までは…。そういえば、もとあったところの奥に、確か、タジマさんって人が住んでいますよ」と、親切な老婆は言った。

タジマが住んでいる?たまたま同じ名前の別人なのか?

これは偶然なのか?必然なのか?

我々は、タジマ何某が住むという、その家に向かった。


そこは、小さな平屋が3軒並んでいる一番奥だった。

なんだここは?

ずいぶんと、とっ散らかった家だ。

本当にここに人は住めるのか?

軒下に何台も洗濯機が放置されているのが目につく。

人の住んでいる気配は、あるような、ないような…。

表札代わりに掲げられている小さな看板。

そこには、組合の名残があった。


GEO 共同組合 ぐんま環境ビジネス研究会 研修センター

我々は、思案した。

ただ単に名札が残っているだけなのか?

それとも、まだ組合の活動は、細々と行われているのか?

タジマという人物は、ただの偶然なのか?

謎は深まるばかりである。


我々は、次に隣町の乗附町へ行った。

そこは、田嶋三郎で検索したら、電話帳に載っていた町だ。

田嶋三郎氏に電話はまだしていない。

もちろん、別人の可能性もある。

いずれは電話をするかもしれないが、今の時点では、時期尚早と判断している。

上野育夫が言っていたように、警察が動いている可能性もある。

乗附町での収穫はなかった。

いい加減疲れたので、我々は高崎を後にした。

途中、上野と田嶋のランデブーポイントである玉村の道の駅に立ち寄った。




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