2025年9月24日 ネズミを巡る冒険3 群馬県社会福祉協議会

上野来夫とたまたま行き合い、興奮冷めやらぬまま、我々は次の目的地へ。

前橋市にある「いこいのみぎわ教会」である。


前橋市の中心部から、やや北側を走る国道をちょっと入った住宅地の一角だ。



車はない。

チャイムを押しても、声をかけても、誰も出てこない。

まあ、我々の運は、さっき使ってしまった。

次の目的地へと行こう。

前橋いこいのみぎわ教会から、車で20分ほどのところにある群馬県社会福祉協議会。



たいそうご立派な建物だ。

なんのための誰のための協議会なのかはわからないが、多分、この国はこういったものに金を使えるほど裕福な国なのだろう。

受付で、案内してもらい、4階の窓口へ。

名刺を渡し、免許証を提示して、こちらはバカなことを話すが、私は至って真剣であると暗に示す。

「他人が受け取ることは可能なんですか?」

当然、担当の人は理解不能である。

それでいい。

私は、必要最小限の話をし、担当者の意見を求めた。

私としては、社会福祉協議会がなんらかの形で、上野を警察に訴えないものか、と期待しているのだ。

しかし、担当者は、事務的に答えた。

「もう、書類は受理されたものなので、こちらとしては、高田永子さんに返済していただくだけです」

まるきり、絵に描いたようなお役所だけだ。

もちろん、担当者が悪いわけではない。

社会福祉協議会としては、何もしようがないという話だ。

「我々としては、どうすることもできないので、警察の方に相談に行ってもらいたいのですが」というのが、最終の答えのようだ。

まあ、仕方ない。

いずれは上野の件で警察に相談に行く予定だったので、よしとしよう。


12時を回っていたので、近くのベトナム料理屋に入った。

ランチメニューのフォーをすすっていると、電話が鳴った。

番号は、027から始まる群馬県の固定電話。

私が電話に出ると、さっき話をした社会福祉協議会の人だった。

「高田永子さん、昨日、お友達とここに来ています。返済のことで、相談に来ています」と担当者は言った。

友達?

協議会に一緒に来る友達なんかいいるか?

上野だ、上野明美に決まってる。

私は情報提供の礼を言い、電話を切った。

社会福祉協議会は、どうやらこちらの味方のようだ。

二人の老婆が、返済の相談に来た翌日、その息子が詐欺じゃないのか、とやってくる。

老婆たちはこそこそした感じ、息子の方は用意周到、証拠の資料まで用意している。

あなたならどちらを信じるか?



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