9月10日、上野はCとの会話で、CがまたFXに手を出すことに不安感でいっぱいだった。
FXを素人がやって、そんな簡単なことはない、とFXを熟知しているつもりの上野は思っていた。
寺田が寄こした1500ドル。
それを換金して、私に20万渡してくれたらそれで済むのに…。
【以下録音内容を抜粋・加筆・訂正等】
「やったよ、上野さん」
私のその明るい口調に上野も思わず期待する。
「どうだった?勝てた?」
「勝てた。70万」かっこいい。
「わ~すごい。そんなになったの?」疑心暗鬼だった上野だから、驚きもひとしおだ。
「やっぱり、マツシマスーパーメソッドだからね。違うよ、個人がやるのとは」
※知らない人のために注記しておきますが、嘘の話です
「そしたら、それを換金して、2.30万借りられない?」
「貸すよ、もっと貸すよ」
私も寺田も貸したいんだから、まるでお金のいらない世界。
「本当?」
「でも、この件は寺田には黙っていてほしいんだよな。寺田に言うと、それ、俺の金じゃん、とか言い出して面倒くさいじゃん」
「うん、わかった」
「今(田端に)電話したら、亡くなった人の分が集まってないから、それをどうにかしないといけないから。もうちょっと頑張ってて、言われたから。17日にでも間に合わないかな?」
「でもな、海外の口座だから、出金に時間がかかって19日くらいかな、早くても。で、今晩、もう一回やって、100万にするから」
「それじゃ、20日くらいまで待ってもらおうか、これ」
「これは2億分じゃなくていいよ」
一口1000万につき手続き料12万円。
2億分だと240万円必要ということだから、1.6億円分くらいでいいよ、と私は言いたかった。
取り分が、半々ではなく、7:3と聞いて大喜びするかわいいネズミ。
だから、確約するって言ってるやん。
寺田にも書かせるし、私も書くって言うとるでしょ?
「書かせても、また寺田さんがCさんの口座に振り込むんだもんね」
寺田が私の口座に振り込めば、高確率で上野の元にいかないのはわかっている。
だから、上野としては半分、また与太話か、といった感じだったようだ。
「違う違う、手渡しで渡すの。3人で会うの。直接渡すの」
「うん、それがいい。それで本当に100、100してもらうと最高だよね」
「ただ、上野さんも土地を担保にって言ってるんだから、用意してもらうものは、用意してもらうよ」
「うん、わかった」
「それで司法書士の先生のところに行くんだけど、そこでサインしてもらうよ」
ネズミはとにかく権威付けに弱いから、先生を持ち出せば、たいがいひるむものだ。
警察には強気だけどね。
「この件は今週中って言ったからさ。どうなるかはわからないけど」
「まぁ、待ってもらうしか…」頼むよ、上野さん、そこはなんとか頑張ってもらわないと。
「他の人が補填してくれちゃえば、今週中になっちゃうんだよね。そいうことだ」
「…」そういうことなのだ。今の我々には、待ってくれ、としか言えないのだ。
「でも、その20を使いたいんでしょ?その20があれば私50になるんだけど」
だから、FX口座の金は換金で時間がかかるって言ってるやん。
ここから、私の恥ずかしい暴露。
詳しくは動画でどうぞ。
「一回くらいは、私も上野さんの話に乗りたかったんだよ」
「いや、そんなことはないだろうに。信じる人はいないからね」
そう、信じるのはネズミのみ。
このあたり、上野に心境の変化があったのだろうか。
「最後で分けるだけだからさ。そう、そう」上野は最後の信じる力を振り絞った。
「寺田のことは心配しなくていいよ、俺を信用してるから。俺も100出すから、お前も100出せって言えば、出すよ。俺ももしFXで失敗しても、学資保険かなんかを解約するよ」
みんな「24」としか言わないから、24日と24万が入り乱れてるな。
ペチャンコの歯磨き粉のように、私のお金を全部絞り出した。
「もうここまで来たんだからさ、10日も幾日も伸びたって一緒だよね」
この感じの会話は、上野は半分こっち寄りのスタンスになっているように感じる。
今まで、散々上の人たちは引き伸ばしてるんだから、私の最後のお願いくらい聞いてもらわないと困る、といった感じだ。
FXは自分の頭で考えちゃダメ、情報商材に限る「マツシマ・スーパー・メソッド」。
「じゃ、上の人に言って待ってもらおうかね。私の分で200万待ってくれって。25日には絶対に入るから。絶対に払えれば、待ってもらえるから」
私は言えば、待ってくれる、今までのそうだったから、上野はそのことに絶対の自信を持っている。
「200万持って田端のところに行こうよ、それで直接渡そうよ。大崎には会えないんでしょ?」
「会えない、会えない」
「でも、寺田さんが100万出すかな」
電話にも出てくれない人が、100万ものお金を出してくれるとは、にわかには信じがたい上野。
「出すよ、っていうか、俺が出させるから大丈夫」
不安げな上野を励ます私だった。
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