【音声データ】2025年8月1日 #2 今までやってきたことが正しかったと証明したい上野明美


 

サンクコスト効果…サンクコスト効果とは、過去に投資した回収不可能なコスト(サンクコスト)を惜しみ、その後の意思決定に影響を与える心理現象のこと。この効果により、損失を拡大させる可能性のある行動を続けてしまうことがある。

ストックホルム症候群…ストックホルム症候群とは、犯罪や虐待の被害者が加害者に対して、共感や親近感、さらには依存心を抱くようになる心理現象のこと。特に誘拐や監禁、DVなどの状況下で発生しやすいとされている。


今までやってきたことが間違っていなかった、今、それが証明できる。

あの人を応援した行為が報われ、私たちも報われる…そう信じてやまない上野明美。




【以下録音内容を抜粋・加筆・訂正等】


「お金が戻ってくる云々よりも、私がやっていたことが嘘じゃなかった、正しかった、と証明したいの」そう息巻く上野明美だった。「みんなから、だまされた、だまされたってさんざん言われたよ。でもね、そうじゃない。そうじゃないんだ、ってことをね。私はこの人を信じてやってきた」

「今になってお金が入ってきても、ねぇ、みんな年寄りだしね」と、入りもしないお金を夢想するバカなネズミ上野明美。

親ネズミたちと、「お金が戻ったらどうする?」みたいな世間話しているのだろう。

「私はお金が入っても、使い道なんてないしね。でも、お金が入っても、娘になんか話さないよ」上野が業突く張りなのか、それだけ家族関係が修復不可能になっているということなのか。

「まぁ~、今考えると10何年、こんなことに足を突っ込まなければさ。今頃、もっと楽だったしさ、人にも恨まれずに…」と上野。

やはり10年来の詐欺案件のようだ。

私が高田の家に入ったころである。

そう思うと、本当に腹立たしい。


>「だますつもりはなかったけど、すぐすぐって言われたから」

この部分、何を言っているのかわからないが、よくある振込詐欺型の追い込み方なのだろう。

この日までに、この時間までに、振り込みが完了しないと、大変なことになるよ!という詐欺スキームなのだろう。


上野には二人娘がいて、下の娘の婿さんの実家(静岡)まで行って、金を借りてきた。

だが、上野明美の長時間の不在やあやしい行動、そして、高速の領収証が決め手となり、娘と婿、旦那にばれてしまった。

「100人からの人に声をかけまくって、お金を集めてうまくいっていたのに、最後の換金の時に手数料が払えないなんて、ほんと情けないよね」上野明美は、心底悔しそうである。

田端が金を出せなかった時も、上野はせっせとお金を集めて、親玉サギネズミに貢献していた、と愚痴る上野。

田端に対していくばくかの不満がありそうだ。

「もらうときは、逆に私よりも多くもらっているかもね」と上野。

序列は、田端の方が上のネズミなので、仕組みとしてはそうなのだろう。

「田端さんの上がいるんだよ」よし、やっと出てきた最上位ネズミの存在が!

「その人がみんなやってくれてる。だけど、田端さんは、私がその人と直接関わるのを良しとしないの。その人と私がつながっちゃえば、うまくないじゃん」と、最上位ネズミの説明をする上野明美。

田端さんから紹介を受けて、その人を応援しているわけだから、直接つながるのは、筋違いである…なんともうまいネズミネットワークの掟である。

大崎(仮名) 65くらい(昭和30年代生まれか?) 上野は一応、このネズミのネズミとなりくらいは確認している。上野は大崎の本名も知っている。

大崎自身も苦労している、マンションを売っちゃって、私たちのためにお金を算段してくれている、とでも言いたげである。

山口(仮名) 80? 田端と同じポジションで、主に連絡係 マンションを売ってしまったので、今回お金が戻ってきたら、またマンションを買いたい。

「(大崎の本名を)知ってるよ、知ってるけど、知らなくてよかったよ」上野も記憶をたどり、たどりで話すので、大崎の本名を知ってたのか、知らなかったのは定かではない。

娘婿の実家から借りた100万円を振り込んだ。

振込先は田端の口座かな?大崎の口座か?

口座自体は田端の口座で、大崎が管理していたのかもしれない。

金曜日に静岡で借りた金を振り込み、大崎は月曜日に引き出せばいいと考え、お金はそのまま口座に残していた。

上野の悪行を知った上野の家族は、すぐさま警察に行った。

「これは詐欺だ!」と警察でわめきたて、警察としても犯罪性が疑われたので、一応、口座を凍結したようだ。


「事を荒立てて、今までやっていたことがボツになると困るから」うまいスキームだ。

「上の人は、それからは私に連絡しないよ。私からも連絡しなかったから、よかったよ」

「本当は私、切られちゃうわけよ、その時に」

「携帯にはそんなの入ってないからよかったよ」

「私たちが、大崎さんや山口さんの本名を知っちゃって、それを警察に漏らしたら大変じゃん」

ネットワークネズミたちの強靭なコミュニティである。

仲間意識、信頼関係、ネットワークから追放されることへの恐怖心…。

さまざまな感情がないまぜになっている。


「今までやってきたことが、やっとものになったから…」このロジック、聞き飽きたな~。

「登録してある人には、みんなお金をやらなければならない。書類上そうなっているから」この辺も含ませがうまい。


おそらくロジックとしては、集大成としてのこの清算において、本来もらうべきネズミの元へ、お金をすべて戻さなければならない。

ただし、中には死んだネズミもいる。

その分は、国庫に返納しなければいけない。

国庫に返納しなくていい方法はある。

それが「手続き」であり、その経費が「手続き料」である。

お金はすべて清算しなければいけないので、余ってる分があると、清算の処理が終わらない。

余った分は手続き料12万円で1000万円の戻しになる。

「さて、みなさんどうしますか?」と親ネズミ。

って、誰が信じるの!?


「私はね、娘たちに、私が詐欺師にひかかったんじゃない、ってことだけをわかってもらいたいだけ」

基本的に上野明美は嘘をつかないタイプの人間だと思う。

上野と寺田氏、上野と私との会話に齟齬はなかった。

そもそも、上野は他人をだまそうと行動している気持ちなどみじんもない。

ただ、自分の信念にもとづいて、正しいことをしているだけなのである!

だからこそ余計にやっかいなのだ!


「8月のお盆くらいには、まずいったん入ってくるの」

それを上野直属の子ネズミたちに、再配分する。

「上とか下とかじゃなくて、私たちは仲間で、全部一緒なの」ネズミたちの結束力は強い。

「上の人を紹介して、だとか、信用できないとか、そういうこと言うなら、貸してくれなくてもいいよ。あくまで私の話を聞いて、それでお金を貸してくれたらなということ」

どうにもこうにも、上のネズミとつなげたがらない上野明美。

親ネズミたちも、子ネズミたちを、一種の防波堤にしているのだろう。

小賢しい人間じゃなくて、バカなネズミをスカウトした方が安全だし、なにより金になるのだから。

「疑ってやるんなら、貸してくれなくてもいいんだよ」

この世界は信用第一なのです!

こちらとしては、事業内容や代表者、組織の所在地など、具体的なことを教えてもらうことで、信用に足るかどうかを判断したい、と私は言っているつもりだ。

しかし、上野や他のネズミたちにしてみれば、上の人とか、信用問題とか、もうそんな次元の話ではなく、上のネズミに手続き料を払えるかどうかだけなんだよ、といった感じである。

「とにかく私を信じて!私のやってきたことを信じて!」上野はそう言いたいようだ。

信じられるかい!?



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