他人のために動くことは別に嫌ではない、いいことをしているならこちらとしても気分がいい。
しかし、他人のくだらないことや尻を拭くようなことで、何日も煩わされるのは本当にごめんこうむりたい。
4月7日上野が帰った後、すぐさま一人で信金へ行き、事情を説明し、借金をすべて払いたい旨を伝えた。
すると、個人様のことなので、個人様が手続しないとダメだと言われた。
個人様は後で連れてくるにして、何が必要かを聞いた。
本人、通帳、身分証、印鑑。
それともちろん、お金。
とりあえず、私が払っておいてもいいが、なんで自分の親の不始末でもないのに、俺が?という気持ちもあったので、家族を巻き込むために妻のヒカリに出させようと思った。
仕事中の妻とのライン
C「直接会って話すべきかもしれませんが、何も聞かずにお金
を貸してもらえませんか?」
ヒカリ「いいよー
って言った方がいいのかなー」
C「それはお好きにどうぞ
私の人間の器量が試されているだけなので」
ヒカリ「じゃあ断ってもいいってこと?」
C「もちろん」
ヒカリ「悩むー!!!」
「貸したら返ってくるの?」
C「そのつもりだけど
私が使う訳じゃないから、と言えば察しがつきます?」
「コダマちゃんと45ずつでもいいよ」
ヒカリ「相談する」
C「何も聞かない方がよかったかもでしょ?」
ヒカリ「うむ。」
「コダマは理由がわからないと貸せないって。」
C「お義母さんが金融機関から90万借りてて、利息がもった
いないから、一括で返済したいと思います。
そのための費用です。」
私は金融機関で借りた借用書の写メを添付し、ラインで送った。
母親思いの二人の娘は、結局、母の借金を肩代わりすることにした。
ヒカリは信金の分で50万円、コダマは2つのカードキャッシングの分で40万円。
ほぼ同時進行で、私はクレディナンタラの借金を7日のうちに完済した。
ベナンタらのカードの方もその日のうちにやりたかったのだが、本人確認がどうのとかいろいろ難癖をつけてきて、なぜか受け取ろうとしなかった。
金を返すって言ってるのに、本人からじゃないと受け取らないって、何ていい世の中なんですか?!
翌日の8日、べナンタラの方に電話をし、また本人がどうのとか言い出したので、いい加減こちらも頭に来て
「お金を貸して、じゃなくて返す、って言ってるのに、本人とかどうだっていいでしょ?」
「しかし、決まりでご本人様でないと…」
「本人がボケちゃってるから、周りが苦労してるんでしょ?お金返さなくてもいいの?婆さん、ボケちゃってるから、お金戻ってこなくてもしらないよ」と半ば脅すように私は言った。
お金を返すのに、まさか脅すことになるとは…。
「そういうことでしたら…」向こうも根負けしたのだろう、しぶしぶ完済の手続きをしてくれた。
本当に金融屋は質が悪い、金利ビジネスだから仕様がないが、アホな消費者と末永くお付き合いしたいと考えているのだろう。
4月12日、ヒカリから50万円を預かり、義母としんきんへ向かうことにした。
この1週間話し合ったのだが、義父と義母の通帳を私とヒカリで管理することに決めていた。
借金の件もあり、義母もしぶしぶ同意した。
「じゃ、お義母さん、カードを出してください」通帳はもう私が持っていたので、義父名義の通帳のカードと義母名義の通帳のカードを預かろうとしたのだ。
義母は1枚だけカードを渡した。
義母名義の方だ。
「何か必要があれば、私がお金を引き出してきますから」とカードを受け取り、暗証番号を聞き出した。
「それで、もう1枚は?こっちのカード」と、私は義父名義の通帳を指差した。
「ないよ」
「ないよ、じゃなくて持ってきてください」
「だから、持ってないの」
「持ってないってどういうこと?」
だって、年金が入るごとに、現金が引き出されているではないか?
わざわざハンコをもって窓口に並んでいるのか?
「預けてるから」
「預けてる?何を?」
「カードを」
「カードを預けるって??誰に?」
「上野さんに」
「…」
銀行のカードを赤の他人に預けているアホを、あなたは今まで見たことはあるだろうか?
私は、私の目の前にいる婆さんが初めてだった。おそらく最後でもあるだろう。
「銀行のカードを預けるって?え?馬鹿なの?」
馬鹿なの?は、心の声だと思う。いや、思いたい。
あとから考えると確かに合点がいった。
各種引き落としがあるのをわかっていて、そうしてその分だけでも口座に残しておかなかったのか?
どうして入ってきた年金を全額引き出していたのか?
それはお金を引き出していたのが、高田の婆さんではなく上野の婆さんだったからなのだ。
通帳を見ながら、各種引き落とし日の前に高田永子は上野明美から必要な金額をもらっていたのだ。
あぁ、なんという信頼関係、もしくは依存関係。
次の年金入金は2021年4月15日だった。
私は急いで、口座名義人である義父も連れて、永子と3人、信用金庫へ行った。
義父に聞こえないよう、窓口の女性に小声で他人がカードを持っていることを伝え、義父には適当なことを言って、とりいそぎカードを無効化し、カードの新規発行の手続きをした。
それから、高田永子の借金の完済のため、現金をATMに収め、永子名義の通帳を窓口へと持って行った。
3-4-12 証書貸付 488072 完済
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